質問主意書

英国からの輸入した、財務省の輸入統計品目表でいう、その他のもの(輸入統計品目表の番号050690090)に関する質問主意書 平成13年10月

英国からの輸入した、財務省の輸入統計品目表でいう、その他のもの(輸入統計品目表の番号050690090)に関する質問主意書

財務省の輸入統計品目表でいう、その他のもの(輸入統計品目表の番号050690090)は、財務省関税局の説明によると、「骨そのものや、骨を切ったり、砕いたりしたもの」とのことで、具体的には、「コラーゲンやラーメンのスープなどに使われる」ということである。この骨に牛のものが含まれるかは不明であり、含まれる可能性もあるとのことである。そして、この輸入統計品目表の番号050690090の品目は、農林水産省の検疫を通過し、農林水産省が許可したものしか輸入できないとのことである。

輸入統計品目表番号050690090の品目の英国からの輸入量を財務省の貿易統計でみると、一九九六年一一七七トン(一〇〇キログラム以下四捨五入以下同様)、一九九七年二〇九三トン、一九九八年二三三〇トン、一九九九年二五三二トン、二〇〇〇年七三九トンとなっている。そして一九九〇年から一九九四年までの五年間は輸入量の年間平均は約八六トンである。

一 なぜ、一九九六年から英国からの輸入が急増しているのか。具体的な理由を明らかにされたい。理由が不明であれば、推定でもよいので、お教え願いたい。

二 一九九六年は英国でいわゆる狂牛病の人間への感染が認められた年であるが、なぜ、牛の骨が混入している可能性を排除できない、輸入統計品目表番号050690090の品目を二〇〇〇年まで輸入し続けていたのか。理由をお示し頂きたい。

三 二〇〇一年は輸入の事実があるかどうか、お教え願いたい。

右質問する。

 

衆議院議員長妻昭君提出英国からの輸入した、財務省の輸入統計品目表でいう、その他のもの(輸入統計品目表の番号050690090)に関する質問に対する答弁書

一について

御指摘の輸入統計品目表番号050690090の品目(以下「本品目」という。)の英国からの輸入量は、千九百九十六年から千九百九十九年までの間増加しているが、同時期の農林水産省動物検疫所の輸入検査実績を確認すると、同時期に御指摘の数量と同程度の豚の骨が英国から輸入されていることから、御指摘の数量のほとんどは、豚の骨であると考えられる。英国からの豚の骨の輸入が同時期に急増した理由は不明であるが、千九百九十七年三月に台湾で口蹄疫が発生したことに伴い、台湾から食用の豚等の骨の輸入が禁止されたため、同年以降はその代替として英国からの輸入が増加したのではないかと考えられる。

二について

本品目は、牛の骨のほか、豚、鶏及び魚の骨等が含まれるが、このうちお尋ねの牛の骨は、家畜伝染病予防法(昭和二十六年法律第百六十六号)第三十七条第一項の指定検疫物として輸入検疫の対象となっているところである。

本品目に含まれる英国からの牛の骨については、欧州連合において英国以外の他の同連合の加盟国及び同連合以外の第三国への英国産牛肉等の輸出の禁止を決定したことを踏まえ、千九百九十六年三月二十七日以降我が国においても指定検疫物に係る輸入検疫証明書の交付をしないこととする措置により輸入を停止したところであり、同日以降実際に輸入されておらず、英国からの本品目の輸入量のほとんどが、一についてで述べたとおり豚の骨であると考えられる。

三について

我が国の貿易統計によると、二千一年一月から八月末までの間に、英国からの本品目の輸入はない。