野党時代
主な議員立法は下記のとおりです。
危険情報公表法案は、一年生議員のときから取り組んできました。
この法律は、人体等に害を与える商品の欠陥が見つかった場合に、欠陥等を速やかに公表することを、メーカーなどに義務付ける法案です。
消防法改正法案は、当時目に余った雑居ビルの消防法違反について、違反を見つけたら改善命令を義務付ける法案です。この法案は、政府が採用し、同様の内容の法案が閣法(政府提出法案)として成立しました。
居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案は、耐震偽装問題の解決策として作成しました。三本柱は「設計・施工の分離」「保険加入の促進」「建築確認済み証は行政が発行」でした。
母子加算復活法案は、当時廃止されていた、生活保護を受けているひとり親世帯に対する支給の母子加算を復活させる議員立法でした。母子加算は、ながつま昭が厚生労働大臣に就任後、復活させました。
「消えた年金」問題をはじめとする年金問題を解決するための議員立法も、6本提出しています。厚生労働大臣時代に法案内容が実現したものもあります。
ながつま昭が提出した議員立法の一覧
- 政治資金規正法改正案(企業献金廃止)
- 年金遅延加算金法案
-
年金記録回復二法案
- 「ねんきん特別便」緊急支援法案
- 国民年金過払い還付法案
-
年金信頼回復三法案
- 歳入庁設置法案
- 年金保険料流用禁止法案
- 「消えた年金」被害者救済法案
- 母子加算復活法案
- 居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案
- シベリア等強制抑留者に対する特別給付金支給法案
- 国家公務員倫理法及び自衛隊員倫理法の一部を改正する法律案
- 道路交通法改正案(バイク道路二人乗り解禁法)
- 消防法改正案(雑居ビルの防災強化)
- 天下り禁止法案
- 軽犯罪法改正案(歩きタバコ規制法案)
- 危険情報公表法案
質問主意書は、国会議員が内閣に書面で国政上の課題について事実関係の説明などを求めることができる制度(国会法74条に規定)です。質問主意書に対する答弁書は閣議決定されるので、政府統一見解としての重みを持ちます。
初当選から政権交代まで、288の質問主意書を提出してきました。
ながつま昭が野党時代に質問主意書で明らかにした事実(一部)
- 欧米で禁止されている食品添加物のリスト
- 脱税!特殊法人・公益法人の9法人、過去10年追徴課税22億円
- 国家公務員にもコネ採用があった
- 国家公務員への金銭・贈り物・飲食提供などの贈与、2年で34,208件
- 国家公務員3,779世帯が、激安家賃で入居 都内で月720円のワンルームも
- 予定価格と同額で落札、1年で5582件! 政府も談合調査に動く
- 国の施設に入居のテナント約7,400件中、54%が使用料タダ、 公募はたった1割
- 厚生年金の掛け金で、社会保険庁職員専用ゴルフ練習場のゴルフボールまで「研修教材費等」の名目で購入
- 65歳以上40万人が「年金支給無し、年金掛け金没収」の恐れ
- 年金掛け金で購入の公用車、社会保険庁職員の自家用車に
- 過去5年間の国の追加支払い5800億円、1万3000件以上も
- 監修料ほしさ? 予算額の3倍も六法購入 架空予算を流用
- 雇用促進住宅に国家公務員が入居
「野党でも、国会質問によって政府を動かすことができる」との信念で、質問をしてきました。
初当選の2000年には、仙石由人議員(現内閣官房長官)とともに、中川秀直官房長官(当時)の警察捜査情報の漏洩疑惑を追及しました。ながつま昭の国会質問の後、中川官房長官は辞任しました。
2003年には、小泉純一郎首相(当時)の実弟が経営する企業の口利き疑惑について追及しました。
2008年には、官僚がタクシーで深夜帰宅する際に運転手から金品を受け取っていた、いわゆる「居酒屋タクシー」を追及しました。
きっかけは、霞が関でタクシー代の水増しをして1割を官僚にキックバックしていることを告発するファックスでした。
ながつま昭の調査によって、居酒屋タクシーの接待を受けた職員が13省庁の502人に上っていることが明らかになりました。
「年金保険料が年金支給以外に使われている」
初めて知ったときは衝撃を受けました。これが年金問題への追及の動機となりました。
大規模保養施設「グリーンピア」をはじめ、年金福祉施設や職員の福利厚生にまで年金保険料が流用されていました。
あきれたことに、職員が楽しむカラオケセットやゴルフ練習場のゴルフボール、ミュージカルのチケットにも保険料が流用されていました。
挙句の果てに、社会保険庁職員の飲み食い代に、5年間で少なくとも1億2800万円の保険料が浪費されていました。
パンフレットを天下り団体に作成させ、保険料で大量購入する。その際、社会保険庁職員がパンフレットの監修をしたことにして監修料という名目で6億円もの保険料をせしめ、その一部が飲み食い代として使われていました。
民主党の調査で、昭和20年代からの保険料が6兆円も年金支給以外に使われたことが判明し、年金施設が廃止となり、公用車や職員宿舎などへの流用が禁止されました。
耐震偽装問題です。
当時、ながつま昭は、民主党「次の内閣」の国土交通担当大臣でした。国会では、連日質問に立ち、真相究明に尽力しました。
ヒューザーの社長に対する証人喚問や、政治倫理審査会における伊藤こうすけ議員に対する質疑に抜擢され、全容解明に迫りました。
また、再発防止策として、「設計・施工の分離」「保険加入の促進」「建築確認済み証は行政が発行」を柱とした、議員立法法案『居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案』を作成し、法案提出者として国会で答弁に立ちました。
「消えた年金」問題は、年金保険料のムダ遣いを追及している際に頂戴した皆様の訴えがもとになりました。
当初、社会保険庁の職員は、「まれに特殊事例中の特殊事例として記録漏れがあるようです」と説明していました。
ながつま昭は、2006年6月の衆議院厚生労働委員会ではじめて質問して以来、地道に調査と追及を続け、5095万件の年金記録が、未統合であることをつきとめました。
当時の安倍普三総理大臣は、ながつま昭に対して、年金記録問題を取り上げると「不安をあおる」との趣旨の答弁をし、国民の皆様の不信を招きました。
「消えた年金」問題が大問題となった2007年夏の参議院選挙で民主党は躍進しました。
「消えた年金」問題については、これまでに1,197万人分の記録が統合しています。
今後、コンピュータで紙台帳を見ながら相談を受けるシステムが構築され、より迅速な記録回復が可能になる見込みです。
これまでに年金記録が回復した人数
1,197万人(国民の10人に1人)これまでに取り戻した年金
1.3兆円 ※現在、毎月3万人ペースで記録回復を進めています厚生労働大臣時代
人事評価基準の大幅変更
厚生労働省におけるこれまでの人事評価は、廃止すべき天下り団体を守る官僚や、予算を無理に全額使い切る官僚の評価がアップするというように、役所を肥え太らせると評価が上がっていました。この時代錯誤の人事評価を変えて、廃止すべき天下り団体を廃止すると評価アップ、予算を効果的に使い節約した官僚は評価アップとする人事評価を導入しました。
実際にこの新しい人事評価基準で、役所のムダ遣い削減を進めた省内事業仕分け室の初代室長をナンバー3の大臣官房長に抜擢するとともに、ノンキャリアの職員が就任したことがない総務課長のポストにノンキャリアの職員を抜擢しました。
天下りポスト公募
天下り団体である独立行政法人の役員ポストをできる限り削減したうえで、民間人を公募するようにしました。現在では、ながつま昭の提案で全省庁でも同様の公募がなされています。平成22年4月の厚生労働省所管の役員ポスト公募では、12あった天下りポストをゼロにしました。『省内事業仕分け室』などの新組織の立ち上げ
『省内事業仕分け室』を設置してムダ遣いの削減を組織に組み込みました。また、『分かりやすい文書支援室』を設置し、役所から発出する文書をわかりやすくするとともに、『アフターサービス推進室』を設置し、不断に行政をチェックする体制を整えました。
国民の皆様のご意見を集める『国民の声』の創設
これまで、厚生労働省は毎週何千と寄せられる苦情や指摘の内容はおろか、件数さえも把握していませんでした。 ながつま昭は、苦情や指摘を「宝の山」と位置づけ、詳細な分析をするとともに公表しました。
「消えた年金」問題では、これまで1,197万人の記録が回復し、約1.3兆円の年金をお戻ししました。実に10人に1人の記録が戻った計算になります。
年金記録が記された紙台帳と、コンピュータデータとの全件照合を開始させるとともに、記録照合のための新システムの整備を進めました。今後は記録漏れに気づかない方の記録回復もより可能になります。
また、年金記録迅速化のため、第三者委員会に送付することなく年金事務所で記録回復をするための基準を追加しました。
年金制度改革については、新年金制度の7原則を策定しました。今後、与野党で新しい年金制度を創り上げます。
新しい年金制度の七原則
- 年金制度一元化の原則
- 最低保障の原則
- 負担と給付の明確化の原則
- 持続可能の原則
- 「消えない年金」の原則
- 未納・未加入ゼロの原則
- 国民的議論の原則
サラリーマン、自営業など、異なった職業の人が同じ一つの年金制度に加入することで、職業間の格差がなく、転職しても変わらない制度となります。
最低保障年金の創設によって、高齢期において、「少なくともこれ以上は受給できる」という年金額を明示します。
公平に負担を分かち合う観点から、所得に応じて保険料を負担し、払った保険料額に応じて年金給付を受けられるようにします。
これからの少子高齢社会にあっても、将来にわたり安定的な財源を確保するなど、持続可能な制度を構築します。
金記録を確実に管理し、加入者に定期的に保険料徴収状況や将来の受給見込額などを通知することにより、加入者が自らの年金記録をチェックできる体制をつくります。
保険料と税金を一体的かつ確実に徴収し、年金制度への未納・未加入ゼロを目指します。
年金は国民にとってもっとも身近で不可欠な制度であることから党派を超えて国民的な議論に基づき改革を進めます。
子ども手当の創設は、少子高齢化の進行に対する危機感が背景にあります。
日本は子どもにかける予算が少なく、GDP比で比較すると、主要な先進国の中でも2番目に低い国です。また、日本の出生率は低下し続けており、先進国の中でもっとも低い出生率の国になってしまいました。
このまま少子高齢化が進展すると、社会保障が立ちゆかなくなってしまいます。
少子高齢化を食い止めるためには、子育て世代が、安心して子育てできる社会をつくっていく必要があります。そのために必要な政策のひとつが子ども手当です。
子ども手当の創設によって少子高齢化の流れを変えることができました。
子育て支援策のもう一方の柱である保育サービスなどの現物サービスも充実していきます。
今年の1月には、保育サービスを受ける子どもの定員を、今後5年間で、5万人ずつ増やしていくことが、数値目標として閣議決定され、平成23年度概算要求などに盛り込まれました。
ながつま昭は、診療報酬を10年ぶりにアップして、特に小児科、産婦人科、救急外来を手厚くし、医療崩壊を食い止めることができました。
また、後期高齢者医療制度を廃止して、年齢で区切る保険でない新しい高齢者医療制度を創設し、平成23年に法律を成立させ、平成25年度から新制度をスタートさせます。まず、今年の4月には、後期高齢者医療制度に伴い創設された75歳以上だけを対象にした医療抑制のための診療報酬は全廃しました。
ながつま昭が進めた医療対策
診療報酬の大幅改定
- 診療報酬を10年ぶりにネットプラスに
- 救急・産科・小児科・外科等を重点的に評価
- 病院勤務医の負担軽減を重点的に評価
- 急性期病院と後方病院の連携などネットワーク構築を重点的に評価
医師確保対策
医師養成を拡充するために医学部定員を拡充
後期高齢者医療制度廃止関連
- 後期高齢者医療制度に連動した75歳以上の方を対象とした診療報酬項目を廃止
- 高齢者医療制度改革会議を立ち上げ、新たな高齢者医療制度の平成25年度導入に道筋をつける
タバコ税
国民の健康の観点から税率を1本あたり3.5円引き上げ
その他
- 肝炎総合対策
- 原子爆弾被爆者援護対策
- 難治性疾患対策
など
適用拡大の結果、255万人の非正規雇用の方が新たに雇用保険に加入できる見込みとなります。さらに厳しさを増す新卒者の就業支援や、失業者の方が再就職できるよう、生活費付きの職業訓練を拡充するなど全力で取り組みました。
ながつま昭が進めた雇用対策
非正規雇用対策
雇用保険の加入条件を緩和(「6ヶ月以上雇用見込み」→「31日以上雇用見込み」)することにより、非正規雇用255万人が雇用保険に加入できるようにした。
雇用対策の推進
- 雇用調整助成金の要件緩和
- 新卒者体験雇用(トライアル雇用)の実施
- 住居・生活支援アドバイザーの配置
- 高卒・大卒就職ジョブサポーターの増員
雇用保険の国庫負担
3500億円の財源を投入し、雇用保険料値上げ幅を緩和
住居手当の支給期間延長と収入用件の緩和
一定の条件の下で支給期間を6ヶ月から最長9ヶ月に延長
失業者の国民健康保険料の軽減措置の創設
倒産・解雇等で職を失った失業者が在職中と同程度の保険料負担で医療保険に加入できるよう保険料を軽減
その他
- 労働者派遣法改正法案の作成
- 最低賃金引き上げ検討会の開催
- 求職者支援制度の創設に向けた検討会の開催
- 職場における受動喫煙の禁止の方向性の確立
- 職場におけるメンタルヘルス対策の推進
など
平成23年度予算概算要求で、在宅支援を強化するため24時間巡回型介護サービスや、家族で高齢者の介護をしている方々の負担を軽減するための「お泊りディサービス」の整備などについて、予算要求をしました。
地域や自宅で介護を受けられ、ご家族の負担を減らす介護サービスを拡充していく道筋をつけました。
ながつま昭が進めた介護対策
介護職の賃金引上げ
- 平成21年度の介護報酬のプラス3%改定により、介護従事者について9,000円の賃金引上げ
- 介護職員処遇改善交付金により、介護職員について、15,000円の賃上げ
介護関連施設の整備
施設サービスや在宅サービス等について、平成21年度~23年度3年間に16万床の整備
介護ビジョンの策定
- 24時間サービスの導入
- レスパイトケア(家族介護者支援)の拡充
- 特別養護老人ホームなどの介護基盤整備
介護職員による痰(たん)の吸引等の医療ケアの実施
来年の通常国会に法案を提出し、介護職員によって、痰(たん)の吸引等ができる施策の道筋をつける
介護療養病床の転換
介護療養病床の老健施設等への転換の猶予などについて調査を実施
など
先進国で最も早く少子高齢化が進む日本で、世界のお手本となる福祉モデルを実現することが目標です。
このモデルが提示する未来は、全国1万ヶ所ある中学校の学区内で、基本的な一通りの福祉サービスが受けられる社会です。
中学校区ごとにある特別養護老人ホームや保育所に待機せずに入所でき、24時間型巡回介護・看護サービスや基本的医療サービスが在宅で受けられるようになります。
次の衆議院議員総選挙では、消費税を社会保障目的税にして、この社会保障ビジョンを実現するための消費税率も一緒に提示して、国民の皆様の信を問うことが重要であると考えています。
【『少子高齢社会を克服する日本モデル』の理念】
ポジティブ・ウェルフェア=参加型社会保障
ポジティブ・ウェルフェアとは、「機会の平等」の保障のみならず、国民が自らの可能性を引き出し、発揮することを支援することです。 働き方や介護等の支援が必要になった場合の暮らし方について、本人の自己決定を支援します。 社会的包摂(Social Inclusion)の考え方に立って、労働市場、地域社会、課程への参加を保障します。
ポジティブ・ウェルフェアは、経済成長の足を引っ張るものではなく、経済成長の基盤をつくる未来への投資です。
所属委員会と役職
所属した委員会
- 安全保障委員会(2000年)
- 大蔵委員会(2000年)
- 財務金融委員会(2001年、2002年、2003年、2004年)
- 予算委員会(2003年、2004年)
- テロ対策特別委員会(2004年、2005年、2006年、2007年)
- 郵政民営化特別委員会(2005年、2006年)
- 国土交通委員会(2005年、2006年)
- 外務委員会(2006年、2007年)
- 憲法調査会(2006年、2007年)
- 厚生労働委員会(2007年、2008年、2009年)
- 国家基本政策委員会(2010年)
主な役職
- 平成15年12月~平成17年8月
民主党国対副委員長 - 平成16年1月~平成16年10月
財務金融委員会理事 - 平成16年9月~平成18年9月
民主党調査局長 - 平成17年9月~平成18年9月
民主党『次の内閣』国土交通大臣 - 平成17年10月~平成18年9月
国土交通委員会筆頭理事 - 平成18年9月~平成21年9月
民主党政策調査会長代理 - 平成18年9月~平成21年9月
民主党『次の内閣』官房副長官 - 平成19年9月~平成21年9月
民主党『次の内閣』年金担当大臣 - 平成21年9月~平成22年9月
厚生労働大臣 年金改革担当大臣 - 平成22年9月~現在
民主党筆頭副幹事長
ながつま昭の著作物
ながつま昭には、これまでに、3冊の著作があります。
ながつま昭は、野党時代に新聞・雑誌の連載を通じて、政府の問題点などを追及してきました。
インタビュー記事のほかには、ながつま昭自身が、執筆した新聞・雑誌の記事も多数あります。
新聞・雑誌に連載記事を掲載していたこともあります。夕刊フジ『俺がやらねば』と日経アソシエ『マグマかるた』です。
夕刊フジ『俺がやらねば』は、1ヶ月に1回程度、その時々のトピックを扱ってきました。居酒屋タクシーが大きく取り上げられたのも夕刊フジでした。
日経アソシエ『マグマかるた』は、ながつま昭の人生訓・処世訓などを、毎回かるたにしたエッセイでした。
ながつま昭 10年間の数字あれこれ
野党時代の国会での発言数
厚生労働大臣時代一年間の答弁数
3,438回朝立ち・昼立ちなどの街頭演説数
約1,900回当選回数
4回ながつま昭と語る会の開催数
298回