公的資金による資本増強措置がとられた場合の、柳澤伯夫金融担当大臣の責任に関する質問主意書 平成14年2月22日答弁受理
平成十四年二月十五日提出
質問第二七号
公的資金による資本増強措置がとられた場合の、柳澤伯夫金融担当大臣の責任に関する質問主意書
提出者 長妻 昭
公的資金による資本増強措置がとられた場合の、柳澤伯夫金融担当大臣の責任に関する質問主意書
現在、いわゆる金融危機対応として、金融機関に対する資本増強のため、預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第百七条に規定する株式等の引受け等を行うことが法律で定められている。
今後、再度の公的資金注入の事態に至った場合、過去の公的資金注入で金融問題を解決できなかったことが明白にもなり、柳澤大臣の責任が問われる。
平成十三年十一月二十八日の衆議院財務金融委員会で私の質問に対して、左記の答弁がなされた。
〇長妻委員 (略)金融担当大臣の責務としては、再三再四国会でも御答弁されておられますように、金融危機を起こさない、こういうことがやはり最大の仕事、大きな仕事のうちの一つだというふうに私も思っております。ですから、その意味では、本当に体を張ってそういう決意なんだということを、本当にそういう決意なんだ、それで、そういうことがあったら、二度目のこういう公的資金注入があったら大臣をやめる、このぐらいの決意を持っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
〇柳澤国務大臣 私が大臣をやめる、やめないなんというのは、全くもってそんなことで論じるようなウエートの話ではないというように思います。私がやめるぐらいのことは造作ないことであるということを申し上げておきます。
一 公的資金注入がなされた場合、責任をとって大臣を辞任すると考えてよろしいか。
二 辞任しないのであれば、理由は何か。
三 辞任しないのであれば、先の答弁の真意は何か。
四 辞任しないのであれば、公的資金注入が発生した場合の責任は、誰が、どのような形でとるつもりなのか。
五 仮定の質問に答えられないのであれば、公的資金注入がなされた時の、責任のとり方の選択肢の一つに、柳澤大臣辞任という選択は排除されていないのか。
右質問する。
内閣衆質一五四第二七号
平成十四年二月二十二日
内閣総理大臣 小泉純一郎
衆議院議長 綿貫民輔 殿
衆議院議員長妻昭君提出公的資金による資本増強措置がとられた場合の、柳澤伯夫金融担当大臣の責任に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員長妻昭君提出公的資金による資本増強措置がとられた場合の、柳澤伯夫金融担当大臣の責任に関する質問に対する答弁書
一、二、四及び五について
現時点において、預金保険法(昭和四十六年法律第三十四号)第百七条に規定する株式等の引受け等を行うことが必要であるとは考えていないが、いずれにせよ、政府としては金融危機の回避に万全を期することが何よりも重要であると考えており、金融担当大臣を中心にこれに全力を尽くしてまいりたい。
三について
御指摘の答弁は、金融担当大臣として、金融危機の回避に万全を期することが何よりも重要であるとの趣旨を述べたものである。