日本はもっと良くなる!
すべての人に「居場所」と
「出番」のある社会(共生社会)の実現を
一人ひとりの能力が最大限発揮できる社会
衆議院議員 長妻昭
日々、皆様から叱咤激励をいただき、ありがとうございます。
「格差拡大で人の能力を潰しておいて、何が成長だ!」「今後とも社会保障は大丈夫か」「財政は破綻しないのか」「きな臭い動きが出てきた。戦前の臭いがする」「日本周辺の守りをさらに固めるべき」――。多くのご意見をいただくと同時に「野党が強くならないと与党がおごって政治が悪くなる。」というありがたいご意見もいただいています。
この大きな危機感を共有し、より明確な社会像を高く掲げ、地道に信頼回復に取り組み、立憲民主党を政権を担える政党へと脱皮させて参ります
目指す社会像をより具体的に打ち出す
私が考える目指すべき社会とは、「すべての人に居場所と出番のある社会」である「共に生きる社会、共生社会」です。
今、日本社会は、格差が拡大し、中間層が薄くなり、富める者とそうでない層が二極分化し、社会の活力を削いでいる、と考えます。
教育費の自己負担は先進国で一番高くなり、金銭的理由で進学を諦める数多くの子どもたちがいます。行き過ぎた雇用の規制緩和の結果、非正規雇用は全雇用の4割以上に達し、何年たってもスキル(熟練度)も給与も上がらない人が急増しています。若い時点の教育格差や雇用格差が老後の生活に影響を与え、老後格差の拡大や老後破産を生み出しています。
能力の発揮を阻む“格差の壁”が厚く高くなっています。格差を拡大させて、人々の能力を潰してどうして日本の社会が持続可能となるのか?人が潰れて経済成長などできるのか?私には強い疑問があります。
このような現状にも関わらず、今、社会の変化に適合した「公正な分配」がなされていません。格差の壁を作らず、一人ひとりが安定した社会で幸せな人生を過ごすという政治の目的を達成する手段が「公正な分配」です。
「公正な分配」による「人への投資」によって、格差の壁を打ち破り、能力が最大限発揮できる土壌を作ることが重要です。それによって、人々の間の支え合う力が増し、社会や経済成長の基盤が確立されます。
これまで支えられる側と考えられていた人たちが、週に一回でも支える側に回ることができれば、社会保障の持続可能性も高まります。
「公正な分配なくして持続可能な成長なし」――。この考え方は世界的にも今や常識になりつつあります。
この目指すべき社会像を具体化し、大きな旗として掲げて参ります。
政官業の癒着に切り込む改革新党
かつての民主党政権は、“政官業の鉄のトライアングル”の変革に本格的に挑んだ初めての政権でした。しかし、未だ根本を変えるに至っていません。この悔しさを胸に立憲民主党は改革政党として、力強く立ち上がらなければなりません。“消えた年金”や“原発の安全神話”を招いた古い役所文化は何としても変えなければならないのです。
企業・団体献金を法律で禁止を
また、経団連が企業献金の呼びかけを復活させました。予算配分を歪めかねない企業・団体献金を法律で全面禁止し、政治の体質を変えることが急務です。日本の公共事業はGDP比で、先進国で1位である一方、子育て・教育予算は最低レベルです。既得権益の温存が、人への投資や、新たな成長への投資を阻んでいます。
きな臭い動きが止まらない
日本がきな臭い方向に進んでいます。日本は、情報を制限して空気さえ作り上げれば、一気に極端に動く――。71年前の戦争の反省です。自民党はマスコミに圧力をかけたといわれても仕方のないような文書を送ったり、拙速な集団的自衛権の閣議決定をしたり、かつての戦争の反省に立っているとは到底思えません。日本に残された時間は多くはありません。
内閣を倒して内閣を創る
真の野党の役割は「政策を磨いて、内閣を倒し、内閣を創る」ことにあります。今、立憲民主党に求められているのが、明確な旗を掲げ、巨大与党と徹底的に対峙する「闘う姿勢」と「突破力」です。立憲民主党を政権を担える政党に脱皮させるために、全力で取り組んで参ります。
基本政策
人への投資で「一人ひとりの能力が最大限発揮できる社会」の実現
今の社会の仕組みを変えて、一人ひとりがその能力を最大限発揮することができれば、もっと日本は良くなります。しかし、“壁”に阻まれて多くの人が十分に能力を発揮できていません。
子育ての壁、進学の壁、非正規雇用の壁、女性就労の壁、長時間労働の壁、低年金の壁、地方と都市の壁、起業の壁・・・・さらに多くの“格差の壁”によって、富とチャンスが一人ひとりに行き渡ることが妨げられています。労働生産性も上がりません。
少子高齢化社会が問題なのは、「支えられる人」の比率が高くなるからです。しかし、能力の発揮を阻む“壁”を取り除き、「支えられる人」が無理なく「支える人」の側に回れば、問題は解決に向かって進み始めます。一人が100歩進み、その他大勢が1歩も進めない社会でなく、100歩進む人がいると同時に、多くの人が1歩、2歩と歩み出すことのできる社会を実現します。
- 政策を総動員して、一人ひとりの能力が最大限発揮できる環境を作る
- 税の所得・再分配機能を強化する
- 相対的貧困率削減の数値的目標を導入し、対策を実施
- 少子化対策を国政上の最重要課題と位置付ける
- 年金・医療・介護を守る
- 社会保障の機械的削減は「かえって高くつく」場合がある。予防などに重点を置く“投資”で「かえって安くつく」社会保障を実施
- 年金の段階的改革 最終段階で最低保障年金を実現 年金積立金の株価維持策は許さない
- 雇用 均等待遇の実現「同一価値労働・同一賃金推進法」を制定し、労働法制の改悪を止める
過労死ゼロを目指し、上限規制による労働時間短縮や年次有給休暇の完全取得に向けて法改正する
- 教育の機会均等を確保するため、大学などに返済の必要のない「給付型奨学金」を創設
- 男女共同参画社会の実現 男女間の待遇格差の是正、女性への暴力・ハラスメントの根絶
女性管理職比率の目標設定・公表の義務付け
- 起業倍増計画を立案し、ベンチャー企業を徹底支援
地域の声に耳を傾け、ふるさと再生
- 震災復興と福島再生なくして日本の再生なし「集中復興期間」を延長し、復興を強力に推進
- 「国・地方関係抜本改革推進法」を制定し、一括交付金の創設など権限・財源移譲を進める
- 農業戸別所得補償制度の法制化 美味しく安全な食を守る
原発 原発のない社会を目指す 原則、再稼働はしない
原発ゼロを実現するための具体的工程表を策定する。
実効性のある避難計画、住民の同意、地震や津波はもとよりテロを防ぐための確かな対策などができない限り、再稼働はしない。自然エネルギーを地域再生の柱とし、世界一の自然エネルギー大国にする。
憲法・外交・安全保障 きな臭い動きを排し、多様な価値観を認める社会の実現
- 憲法 国民主権・基本的人権・平和主義を守り立憲主義を貫く
- 外交・安全保障
- 集団的自衛権 歯止めのない集団的自衛権は認めるべきでない。あくまで個別的自衛権の範囲内で法整備を急ぐ。「領域警備法」を制定し、自衛隊による切れ目のない危機対処を可能とする
- インテリジェンス機能強化 高まる脅威に備えて世界最高水準のレベルを実現する
- 若者はじめ、数百万人単位での隣国との友好交流を強化
- 特定秘密保護法 国会など第三者機関による監視と関与を強化した秘密保護法制体系に変える
- 新しくはじまる道徳教育では子どもたちに成績をつけることは止め、型通りの愛国心や1つの価値観の押し付けではなく、多様な価値感を認める教育を目指す
- 障害者差別解消法の実効性のある運用を目指し、障がい者の差別を禁止する。
- 多様な価値観と少数者の人権を尊重する社会をつくる。ヘイト・スピーチ対策法を発展させ、人種、民族、出身などを理由とした差別を禁止する法律やLGBT差別解消法(性的指向や性自認で差別されない法律)を成立させる。
子どもにツケを残さない行財政改革
- 財政規律を守り、子どもに借金を押し付けない
- 「行政改革実行法」等を策定し、税金のムダ使いを徹底追及
- 新しい公共による大きな社会の実現
GDPで測ることのできない価値、人々の“絆”や人間関係資本(ソーシャル・キャピタル)を育む
政治改革と政治体質刷新
- 企業・団体献金(パーティー券含む)の法律による禁止と個人献金促進法の成立
- 国会議員の収支報告書を名寄せし、インターネットで公開