2012年08月08日
「消えた年金」問題のその後 〜約束通り、2013年度中に紙台帳の全件照合終了予定〜
私は、連日、強い危機感を持って、国会論戦に臨んでいます。
そこでよく聞かれるのが、「消えた年金」問題のその後です。
今年の7月に、答弁者として、国会でパネルを使って説明をいたしました。
最新(2012年6月)の数字では、記録が戻った人が1296万人(一人2記録以上戻った方も有り)で、内訳は受給者604万人、被保険者等692万人でした。
日本国民10人に一人の記録が戻った計算になります。戻った年金額は集計ができた分だけでも1.6兆円です。
さらに、紙台帳をコンピューター記録と全件突き合わせをして、コンピューターの記録を正しくして、記録漏れに気付いていない人にも、通知を出して記録を戻す取り組みも進んでいます。
紙台帳の全件照合を政権一期の4年以内に実行する、という約束をしましたが、順調に進んでいます。
7900万人分の紙台帳、45%の照合終了
全対象紙台帳7900万人分中(受給者と被保険者)、すでに45%の照合が完了しました。特に高齢者である受給者の紙台帳の照合を優先して取り組んでおり、受給者の紙台帳に限ると7割が完了しました。約束通り、2013年度中に全件照合が完了する見込みです。
照合のコストについても、1件当たりの照合費用よりも取り戻す年金額の方が大きく、コスト上も効果があります。
年金増額分の振り込み10か月から4.4か月に短縮
また、これまで記録が戻っても、年金の増額分の振り込みが遅い、という苦情が多くあり、この迅速化が課題でした。
政権交代前(2009年3月)と現在(2012年5月)を比較すると、過去5年分の年金増額分の振り込みまでの期間が、7.2か月から2.5か月へ短縮、過去5年を超える分の増額分については、10か月から4.4か月に短縮しました。
宙に浮いた記録5095万件で見ると、解明または統合できた記録(処理済)が2855万件と全体の56%であり、残りは現在解明中です。未だ、44%の記録が未解明となっており、その中でも900万件弱の記録は重要記録だと考えています。全力で取り組んでいますが、すべての解明は困難な状況です。
そこで来年1月から新たな取り組みを始めます。未解明の記録をインターネット上で検索できるようにする取り組みです。誰でも、記録の時期や会社名などで宙に浮いた記録を検索して確認できる、というものです。
この3年間、はじめは大臣として、残りは党の立場で記録問題に全力で取り組んで参りました。
この問題は、私たちが問題提起しなければ、闇に葬られた問題です。今後とも計画の実現に取り組んで参ります。
『ながつま昭を応援する会通信 2012年8月8日号』記事