日々の活動(旧)

2015年02月13日

2015年2月13日(金) 24時間保育の保育園・学童クラブを訪問

本日、ながつま昭は、岡田克也代表ら党共生社会創造本部のメンバーとともに、東京・新宿区大久保にある社会福祉法人杉の子会が運営する都内で唯一24時間保育を行う認可保育園「エイビイシイ保育園」と夜間学童保育施設の「エイビイシイ風の子クラブ」を訪問しました。山井和則ネクスト厚生労働大臣、田嶋要衆院議員、山尾志桜里役員室次長、櫛渕万里元衆院議員、猪爪まさみ前都議会議員が同行しました。

「エイビイシイ保育園」は静かな住宅街の中にあり、分園も合わせて在籍数は0歳児から就学前まで約90人。親の仕事の都合に応じて子どもたちの保育時間はさまざまで、親の所得に合わせた基本保育料に延長保育料を支払うシステムとなっています。保護者の職業は国家公務員、医師、マスコミ関係者、大企業のキャリア、看護師、飲食店勤務などで、その多くの子どもたちが成長して小学生になると夜間学童保育を利用するそうです。
保護者のお迎えを待って夕食をとり勉強したりテレビを観たり仲間と遊んで過ごしたりする学童保育の子どもたちと一行は交流。片野清美園長や保育士からは夜間保育施設の実態とその必要性、深夜に働く親が抱える育児の課題や保育環境を巡る問題等について話をお聞きしました。
片野園長は「全国から自治体議員や職員がたびたび視察に訪れるが、その後に実際に24時間保育を始めた地域はない。行政側はさほどニーズがないと判断するようだが、それは彼らが比較的早く帰宅できる人たちだから必要性を感じないだけ。実際には都会でも地方でも切実なニーズがる。さまざまな時間帯に働いて日本を支えている人がいる。この人たちが安心して子どもを預けられるところが必要で、安心できる子育ての環境が整えば子どもを産もうという気持ちにもなれる。うちに子どもを預けている人たちは2人目、3人目を産む人が多い。少子化対策という意味でも24時
間保育は重要だ」「こういう施設がなければ働く親たちは保育の質の確保も不十分なベビーホテルなどに高い保育料で預けるしかない。密室で少人数の大人が子どもたちを見るなかで虐待などの問題も起こる。認可保育園であれば保育士も十分に確保されているうえ、保育料も低く抑えられる」とお話ししてくださいました。
長時間保育・夜間保育による子どもへの影響を憂う声があることに対しては、全国夜間保育園連盟と大学による長期間の共同調査で「子どもたちの心身に長時間保育による悪影響は見られない」という調査結果が出ていることも踏まえて片野園長は「偏見だ」としています。同保育園では子どもたちは17〜18時に夕食をとり、20時半には就寝するそうです。食事は有機農産物などを使った手作りのものをつくっています。園長のほか保育士22人、看護師1人、栄養士2人、調理師2人、事務1人で、むしろ夜型になるなど家庭生活が乱れがちな家庭より規則正しい生活を手厚く見
守っていることがわかりました。
保育士との意見交換では「夜間保育の必要性を現場で実感している。ベビーホテルを利用していた時は月20万円払っていて、ここを知って新宿区に引っ越してきた保護者もいる」「ここは産休制度の充実などで保育士が働き続けやすい環境が整っている」「基本的に子ども第一に考え保護者に提案をするが、夜遅くまで厳しい環境で働く保護者を気遣い支えることも必要と感じる」「通常の保育園では0歳児の延長保育は1、2時間のところがほとんどで、遅番・夜勤などがある人のニーズには応えていない。ひとり親家庭などを支えるうえでも保育料が低めに抑えられることの認可保育園の意義は大きい」「子どもが生まれても働き続けたいという人にどうしても必要な施設だ」などの発言がありました。
視察を終えた後、ながつま昭は、「預ける所がないために仕事を辞めたり転職することで貧困に陥り、生活保護受給者になってしまう人も出てくる。また、子どもを家に置いておくしかなくて問題が起こったりもする。そうした対策に国が多くの予算を割くよりも、こういう施設がちゃんとある方がいい」と語りました。