2015年06月18日
2015年6月18日(木)国会審議「先手を取って充実した審議ができるよう取り組んでいく」長妻昭代表代行
※民主党ホームページより転記
長妻昭代表代行は18日午後、国会内で定例記者会見を開き、衆院安保特別委員会の対応等について見解を語った。
冒頭で国会が刻々、非常に早いテンポで動いているとの認識を長妻代表代行は示し、「先手を取って充実した審議ができるよう取り組んでいく」と表明した。
自らが理事を務める衆院安保特別委員会について、審議の際に委員長に要求し、委員長が引き取った理事会協議案件に関して、政府統一見解の要求、および資料要求がそれぞれ14件ずつあると説明。にもかかわらず提示されてきたものは政府統一見解が3件、資料は1件に過ぎず、出てきたものも不十分だと指摘し、「この法案を通したいということで真摯(しんし)に与党が一丸となっているとは思えない」と述べ、政府与党の不誠実な対応を批判した。
憲法審査会の対応についても「非常にちぐはぐで、耳を疑う(ことが出てきた)」との見方を示し、「憲法審査会は悪影響を及ぼすので当面は開催しないと与党が決めたと漏れ聞こえている」として、「与党による大規模な審議拒否だ」と語った。「憲法審査会が政局の場になってしまった」などとする与党議員の発言については、そう仕掛けたのはむしろ与党側だとの認識を示し、高村自民党副総裁が憲法審査会に出席し、最初から最後まですべて安保法制、砂川事件最高裁判決の問題を取り上げて話したのに対し、民主党からは枝野幹事長が出席して発言した経緯を語り、「仕掛けた与党の側が憲法審査会が政局の場になっているから開かないというのはあまりにも大人げない対応だ」と語った。
さらに、「これから大きな論点にもなる」として、政府が「外国の領域での武力行使は一般にしないと安倍総理も明言しているがこれはおかしな話だ」と指摘。「武力行使は必要最小限であるといっても、目的を達成するために行使をするわけであるから、存立危機事態を排除する目的で最小限の武力行使をする、排除できなければ武力行使をする意味がない」「敵が過大な武力を行使しており、それを排除するために他国の領域での地上戦、あるいは空爆が必要最小限度必要であるという時には、他国の領域での武力行使は十分あり得ると理解している。しかし、政府はそのことについてあいまいな論理を駆使して理屈にならない理屈で、『それはない』と言っている」と説明。そのうえで、「これも憲法改正をしないで解釈でしのごうとする歪みが出てきているのではないかと思う」との見方を示した。集団的自衛権の行使事例として政府から示された14事例はすべて外国の領域で行使されていることも含め、衆院安保特別委員会で追及していく考えを表明。「憲法違反の指摘がこれだけ強くなっているにもかかわらず適切な説明もないし、昨日の党首討論でも総理は正面から向き合って説得して行こうという姿勢が全くないのが深刻だ」とも指摘した。