2021年08月18日
新型コロナ対策本部合同会議で政府からヒアリング
※立憲民主党ホームページからの転載です。
立憲民主党は18日、新型コロナウイルス対策本部と会派の厚生労働部会・文部科学部会の合同会議を国会内で開催しました。
冒頭のあいさつで逢坂誠二対策本部長は、17日夜に緊急事態宣言対象地域の拡大等の決定を受けて菅総理大臣が同じ日夜におこなった記者会見に触れ「国民の命、暮らしが危機にさらされている、まさに危機的状況だと多くの専門家が言っている。しかし、総理の記者会見からはその危機感が全く伝わってこなかった」「さらに危機的だと思うのは、記者の質問に全く答えない。危機の時ほどトップリーダーは説明責任を果たさないといけない。ところが全くそれをやろうとしない。自分の言いたいことだけを言って、記者からの更問には答えない」と指摘し、総理が説明責任を果たすどころか、それを回避しようとしている姿勢を批判しました。その上で、「本当の意味で国民の命と暮らしを守ることを達成できるように、われわれもさらに、しっかり議論してまいりたい」と述べました。
長妻昭厚生労働部会長は、都内で親子3人が感染し自宅療養していたところ、12日に40代の母親が亡くなったと、東京都が18日に発表したことについて「助かる命が助からなくなるという状況が残念ながら起きてしまっている」と無念さを露わにしました。そして、立憲民主党が要請をしてきた、本来入院すべき方で自宅でお亡くなりになった方の人数について政府がいまだに把握できていないことを取り上げ、「本当に驚きだ。大臣が率先してそういう問題意識を持っていただかなければいけない」と述べました。その上で、「われわれは、あらゆる要請を田村厚生労働大臣、あるいは政府のあらゆる箇所に何回となく出している。これを全部きちんとやっていただければ、かなりの部分がカバーできると思っている」と述べ、党の提案を受け入れるよう政府に求めました。
会議では政府から、(1)緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の延長・対象拡大と基本的対処方針の変更(2)医療提供体制、ラムダ株感染者判明の公表、電車・地下鉄等の公共交通機関内の換気――等について説明を受け、質疑応答をおこないました。
緊急事態宣言対象地域の拡大等について、該当する知事に知らされないまま対象地域が報じられこと等を挙げ、政府と知事のコミュニケーションが不足しているのではないかとの指摘が相次ぎました。
参加議員から、入院できずにやむなく自宅療養している患者が増えている状況について、(1)厚生労働省として把握している、自宅で亡くなった方の人数(2)この1週間で宿泊療養施設は何床増設できたのか(3)療養施設整備の目標値を設定すべき(4)国として「野戦病院」のような臨時医療施設を設置すべき。自治体任せでは限界がある(5)国は抗体カクテル療法の医薬品を何人分供給できるのか。7月に加藤官房長官が「21年分は確保できている」と表明したが、具体的な供給量を明らかにすべき(6)臨時医療施設で抗体カクテル療法を実施するには医療従事者や設備など、何が必要か(7)新型コロナウイルス感染症患者の広域搬送はどの程度おこなわれているか(8)医療がひっ迫している都府県への医療従事者の派遣を他県に要請しているのか。要請に対する反応はどうか(9)五輪選手村の宿舎のうち分譲していな部屋を宿泊療養施設に転用すべき――等の質問、意見が上がりました。
ラムダ株については、(1)検疫で見つかった1件だけなのか(2)市中検査はしているのか(3)ラムダ株の感染力やワクチンの効力等を政府としてどう評価しているのか(4)ラムダ株が見つかった時点で直ちに公表すべきだった。国立感染症研究所がその時点でVOC(懸念される変異株)、VOI(注目すべき変異株)に指定していなかったことは公表しなかった理由にならない(5)国民の健康に重大な影響を与える事項であり、公表しなかったのは感染症法、情報公開法違反の疑いがあるのではないか――等の質問、意見が上がりました。