2020年09月28日
菅内閣の基本姿勢に関する質問主意書
※ 『菅内閣の基本姿勢に関する質問主意書』を9月16日に提出しました。政府からの回答は10月2日の予定です。
『菅内閣の基本姿勢に関する質問主意書』
菅内閣の基本姿勢についてお尋ねする。
一 格差についての認識についてお尋ねする。
1 日本の所得格差は許容できる範囲にあるとお考えか、見解をお聞かせ願いたい。
2 日本の格差を示す指標の一つである相対的貧困率はG七諸国でも米国についで高いが、これについての内閣の評価をお示し願いたい。
3 近年、経済協力開発機構(OECD)や国際通貨基金(IMF)が相次いで「格差の放置は経済成長を損なう」との調査リポートを発表した。原因として、「所得格差は人的資源の蓄積を阻害することにより、不利な状況に置かれている個人の教育機会を損ない、技能開発を妨げる」(OECD)と教育格差の観点をあげている。日本でも、格差が経済成長を損なっている、と考えるが見解をお尋ねする。
4 政府による雇用の規制緩和によって非正規雇用者が拡大し、それが格差拡大の要因の一つになっている、と考えるが、見解をお示し願いたい。
二 社会保障についてお尋ねする。
1 社会保障の充実は経済成長の足を引っ張る、との考え方があるが、この考え方についてどんな見解をお持ちか。
適切な社会保障の充実は経済の基盤を固め、結果として経済成長にもプラスになると考えるが、この考えについてはどんな見解をお持ちか。
2 介護や保育は、家庭で女性が担うべきである、との意見があるが、この意見についてどんな見解をお持ちか。
3 介護については介護に従事する人手不足をはじめ深刻な問題を抱えている。介護については何が問題である、と認識しているか。
4 安倍内閣が打ち出した「介護離職ゼロ」は看板倒れに終わった。介護離職ゼロは菅内閣でも継承するのか。
三 菅総理は、「自助、共助、公助」を掲げるが、それぞれについての政治の役割をお示し願いたい。また、「自助、共助、公助」の関係はどうあるべきとお考えか、お示し願いたい。
四 公文書管理についてお尋ねする。
1 森友学園問題では決裁文書の改ざんが行われた。これまでの改善策で、決裁文書の改ざんは再発しないとお考えか。
2 決裁文書の改ざんでは財務省の職員が自ら命を断たれた。ご遺族が再調査を求めているが、ご遺族の再調査の具体的要求について受け止めるお考えはあるか。また、ご遺族の再調査の具体的要求については、これまで調査していない項目も含まれていると考えるが、見解をお示し願いたい。
3 「加計学園問題」、「桜を見る会の問題」の実態解明について、未だ解明されていない部分が、あるとお考えか。また、内閣交代に伴い、再調査するおつもりはあるか、見解をお尋ねする。
五 新型コロナウイルス対策についてお尋ねする。
1 最大の経済対策の一つは、街中にできる限り感染された方が自分の感染に気付かず出ていかないように、徹底した検査で感染者をいち早く見つけ出し、病院やホテル等で療養いただくこと、と考えるが、内閣の見解をお尋ねする。
2 PCR検査が他の先進国に比べ少ない理由をお示し願いたい。
3 現在、PCR検査と抗原検査合わせての一日の検査能力(件数)に比べて、実際の一日の検査件数はピークの日でも検査能力の半分に満たないと承知しているが、これは正しい認識でよろしいか。また、その認識が正しければ、その理由をお示し願いたい。
4 有効性と安全性が確認された新型コロナウイルス対応のワクチンはいつごろ完成して、いつごろまでに国民に接種完了できるとお考えか。
六 消費税についてお尋ねする。
1 菅総理は総理就任前に記者会見で消費税について「安倍首相はかつて、今後十年ぐらい上げる必要はない、と発言している。私も同じ考えだ」と述べた。それは菅内閣の方針なのか、お示し願いたい。
2 消費税減税は選択肢の一つとお考えか。内閣の見解をお聞かせ願いたい。
七 菅内閣で安倍内閣の方針を継承しない、主な政策をお示し願いたい。
右質問する。