日々の活動(旧)

2015年11月16日

2015年11月16日(月)【講演】「民主党のこれまでの取り組みと目指す社会」

※民主党ホームページより 

 長妻昭代表代行は、「民主党のこれまでの取り組みと目指す社会」について講演した。
 長妻代行は党綱領の小冊子を取り出し、「私たちの目指すものは、この綱領に『共生社会をつくる』と端的に書いてある。このことを腹に落としていくことが必要だ」と述べ、「共生社会創造本部で中間取りまとめをし、来年始めから全国行脚を始めて皆さんのご意見をいただき、最終案をまとめたい」と明らかにした。
 今なぜ共生社会が必要かということについては、「今、『人間の基盤』『民主主義の基盤』『経済の基盤』が崩壊しているという深刻な事態がある。地縁、血縁、社縁(職場での縁)が崩れつつある。人口の成熟度が高くなり、高度成長のような経済成長は非常に難しい。その中で安倍政権の政策によって、持続的経済成長を支える人間・民主主義・経済の基盤が崩壊しつつあり、中長期的に大きな問題となる。ゆとり、きずながなくなって、支え合う力が劣化しているということだ」と核心を示し、「人々の能力の発揮を阻んでいる格差の壁が問題だ」と指摘した。
 貧困問題については、「日本には特殊な問題があり、世帯の中の大人が全員働いている世帯は、所得再分配後に相対的貧困率が悪化してしまうという現象が起っている。社会保険料の支払いが低所得者に厳しいことや、低賃金・ワーキングプアの問題であり、解決しなくてはならない大きな課題だ」と説明。非正規雇用の賃金が不当に安く、職業上のスキルが向上しないことが特に問題だと述べた。
 「例えば相対的貧困率を引き下げるために、数値目標をつくることも1つの考えだ。また金銭的に余裕のある方に、もう少し税を負担してもらうという考え方もある。また最低賃金を上げ、出来るだけ徐々に全国で平準化していくべきだ」とし、(1)同一労働同一賃金(2)児童扶養手当の拡充(3)職業訓練への給付金などの配慮が必要だと提案した。
 「『私たちは、一人一人がかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、すべての人に居場所と出番がある、強くてしなやかな共に生きる社会をつくる』と党綱領に書かれているように、皆さんの能力の発揮を阻んでいる格差の壁を取り除き、互いに支え合う力を育んで行くべきだ」「分配と成長は両立し、分配によって成長も加速する。成長の果実を再び分配し、両立によって人々の幸福度を高める。また、多様な価値を尊重し、揺るぎない民主主義を育んでいく。幸福のための経済成長であり、中長期的に持続可能な日本の社会を作り上げていく」と長妻代表代行は述べて講演を終えた。