2015年12月02日
2015年12月2日(水)民主党共生社会創造本部が都内の「子ども食堂」を視察
※民主党ホームページより
党共生社会創造本部は2日夕、豊島子どもWAKUWAKUネットワークが運営する東京・豊島区内にある「要町あさやけ子ども食堂」を視察。同本部本部長の岡田克也代表、同本部長代行の長妻昭代表代行、同本部幹事の山井和則衆院議員、大河原雅子参院選公認内定候補、前都議会議員の泉谷剛東京10区総支部長代行が参加し、栗林知絵子理事長らと意見を交わした。
「要町あさやけ子ども食堂」では月に2回、経済的貧困や親のネグレクト(育児放棄)など、さまざまな事情で十分な食事を取れない子どもたちのために1食300円で食事を提供し夕食を共にするとともに、経済的困窮者や孤立者などを発見し、解決に向けた相談や関係機関へつなぐ役割を担っている。
厚生労働省が2014年7月にまとめた「国民生活基礎調査」によると日本の子どもの貧困率は16.3%で過去最悪を更新、6人に1人の子どもが貧困状況で1人親など大人が1人の家庭に限ると54・6%と先進国最悪の水準にある。豊島子どもWAKUWAKUネットワークは、地域の子どもを地域で見守り地域で育てることをコンセプトに2012年に設立、教育の格差が拡大し貧困の連鎖が広がるなか、「要町あさやけ子ども食堂」をはじめ無料学習支援や「池袋プレーパーク」(2015年度から区からの受託事業に)など、地域の子どもや貧困で孤立する家庭への支援に複合的に取り組んでいる。党共生社会創造本部では今年5月に栗林理事長の話を聞き、今回あらためて現場を訪れ、その実態把握に努めた。
栗林理事長は豊島区の無料学習支援団体の取り組みについて、自立困窮者支援法の1つとしてNPOなどに委託するのではなく、地域の住民が複数の支援団体を設立して学習会をはじめとしてネットワークでつながり、情報共有する形で広がっていること、子ども食堂は区内に3カ所、都内では約30カ所開設されていることなどを説明。「地域が寄り添い、親がしんどかったら地域がサポートできる学習支援や、子どもの遊ぶ権利、学ぶ権利、食べて寝る、安心して暮らせる権利を地域で守っていく。そうした場をつくる必要があると各地で取り組みが広がっている」「小さい頃から顔見知りの関係になっておくと、地域で知っている大人、信頼できる大人にSOSを発信できると思うし、大人も声をかけやすい。貧困の連鎖は、子どもが小さければ小さいほど断ち切りやすいので、そこでどれだけ地域の大人がかかわれるかが重要」と話し、さまざまな支援を通じて子どもがSOSを発しやすく、第三者が関われるプラットフォームにしていきたいと今後を見据えた。
子どもの貧困対策として来年度予算で第2子以降の加算額の拡充も含め検討されている児童扶養手当について見解を尋ねると、栗林理事長は、「第2子5千円、第3子3千円は少な過ぎる」と指摘。シングルマザーの女性からも「第2子5千円は少ない」「18歳までの年齢要件を30歳までに延長して望めば子どもが専門学校や大学などに進学できるようにしてほしい」との声を聴き、岡田代表らは制度の充実に向け取り組んでいくと応じた。