2016年03月22日
2016年3月22日(火)共生社会創造本部最終取りまとめを了承 次の内閣
民主党は22日夕、「次の内閣」会議を国会内で開き、共生社会創造本部の最終取りまとめである「能力の発揮を阻む“格差の壁”を打ち破り、支え合う力を育む―公正な分配なくして持続可能な成長なし」「共生社会創造に向けた民主党11の提案(共生イレブン)案」を了承した。
岡田克也代表は、最終とりまとめについて「『1億総活躍社会』という安倍政権の言葉自体もわれわれの『共生社会』を念頭に置いてかぶせてきたと思う。1年間かけて議論し、多くの関係者の皆様の意見を聞き、良い報告ができた。共生社会の考え方は、新党綱領の(結党理念である)「自由」「共生」「未来への責任」のど真ん中にあり、これからの新党の基本的考え方になる」と力を込めた。
長妻昭代表代行は、高齢者や障害者など支えられる側が人口比で相当増え、支える現役の側がつぶれてしまうのではないかという文脈で日本の危機が語られるが、支えられる側が無理のない範囲で支える側にまわり、支え合えれば社会の持続可能性が高まると指摘。そうした共生社会づくりを阻んでいる「教育格差」「雇用格差」「男女格差」の3大格差の壁を打ち破るために11の政策提案を最終取りまとめに結実させたと説明した。
【共生創造社会に向けた11の提案】
教育格差の壁を打ち破る――「子どもの貧困」と戦う
(1)児童扶養手当の大幅拡充
(2)渡しきり(給付型)奨学金の創設
雇用格差の壁を打ち破る
(3)有期雇用の入り口規制を導入する
(4)最低賃金を引き上げる
(5)介護職・保育職の待遇を改善する
(6)社会保険の適用拡大
男女格差の壁を打ち破る
(7)「同一価値労働同一賃金」の法定化
(8)選択的夫婦別姓を実現する
(9)低年金者に対する支援
長時間労働の壁を打ち破る
(10)労働時間規制の強化・インターバル(休息)規制の導入
“格差の壁”を打ち破るための財源
(11)金融所得課税の引き上げ