写真日記

2022年10月21日

家族による献金の取り消し権の必要性など「統一教会国対ヒアリング」を実施

立憲民主党など野党は10月21日、旧統一教会問題に関する第22回目となる国対ヒアリングを実施しました。全国霊感商法対策弁護士連絡会の木村壮弁護士と関係省庁が出席し被害者家族への教会側の対応や質問権について、また統一教会2世の鈴木未来さん(仮名)から電話で家族による献金の取り消し権の必要性についてヒアリングを行いました。またヒアリングの冒頭、同日午前に行われた今国会中の被害者救済のための法案成立に向けた自公立維の4党協議会に参加した長妻昭政務調査会長から協議内容について報告がありました(写真上は、報告する長妻政調会長)。

長妻政調会長は4党協議について、(1)次回会合(10月25日を予定)で与党側から成案に向けた論点を持ち込む(2)4党で今国会での成立を目指す(3)「特別補助人」(本人に代わり家庭裁判所が認定した家族らが献金等の意思表示を取り消すことができる仕組み)について与党側から懸念の声があった――ことなどを報告。「一刻も早く、被害者、2世、ご家族が安心して暮らせるような法律を臨時国会中に成立させていきたい」と述べ、立憲らが提出した法案は成立から施行まで2カ月という短期間であることから、「できる限りこの法律の骨格を崩さずになんとか成立させるよう努力していきたい」と語りました。

家族による取り消し権の必要性について鈴木さんは、(1)高額献金により必要なものが買えない等、被害者は家族(2)本人が返金願いをしないと教会は応じないため、共有財産等の返金が難しい(3)本人は現役信者で返金願いを拒否する(4)返金の進捗状況は家族も分からず、教会に都合の良い返金額を提示される――などを挙げました。

鈴木さんは現在30代。旧統一教会2世で両親が子どもに無断で1億円以上を献金しており、返金手続きがうまくいっておらず困っている状況です。

関係省庁とのヒアリングでは、宗教法人法に規定されている質問権についての木村弁護士から「私に限らず裁判をたくさんやってきた弁護士が多数いますので、ぜひそういう意見を聞いていただきたい」「関連団体自体に対して質問聴取はできないとしても、例えば刑事事件になった新世事件では、新世という会社が販売行為をしたあとに、そのリストを教会に渡していたという事実がある」「そういった資料をきちんと拾った上で質問しなければ実態をきちんと質問するのは難しい」と述べ、「私たちは協力する用意がある」と語りました。