2023年07月26日
「保険証を残してください」国会内集会で長妻昭政調会長があいさつ
7月26日、医療現場や教育現場、障がい者、自治体、保険者など様々な現場の立場からトラブルを告発し、保険証を残す声を訴えるため、マイナンバー制度反対連絡会、中央社会保障推進協議会、全国保険医団体連合会の「保険証を残してください」国会内集会が開かれ、立憲民主党からは、政務調査会長の長妻昭衆議院議員が出席しました。
岸田政権は先の通常国会で、マイナンバーカードと健康保険証の一体化を進めるため、健康保険証を廃止する法律を制定しましたが、誤登録や情報漏えい、「資格無効」と表示される等、マイナンバーカードをめぐるトラブルは続発し、収束の見通しもありません。また、健康保険証が廃止されれば、マイナンバーカードを持たない人は公的保険診療から遠ざけられる結果となりかねず、国民皆保険制度の下で守られている国民のいのちと健康が脅かされます。
長妻政調会長は、「G7 の他の諸外国において、『国民カード』に IC チップを搭載して健康保険証として、利用している国は承知していない」と厚生労働省も説明しているが、各国も医療情報は個人情報の中でも機微にわたる情報で、厳重に管理し慎重に取り扱うべきでとしていると述べました。盗難キャッシュカードによる預金等不正払戻しが毎年1万件起きていることを紹介し、マイナンバーカードと4桁の暗証番号が誰かの手に渡ってしまったら、診療・薬剤情報が洩れ、どんな病気にかかっているか分かってしまうなど、「とんでもない事態になる」と警鐘を鳴らしました。
長妻政調会長は、マイナンバーカードと一体の「マイナ保険証」を利用するかどうかについて、「リスクとベネフィットを自分で判断させてほしい」というのが国民の声であり、「カードを持たざるを得なくなる事実上の強制はおかしい」と強調しました。政府は、保険証廃止のムチで、国民の不安をあおり上から目線でマイナンバーカードの取得促進を進めているが、「なんでもかんでも紐づけ症候群」ではかえって「デジタル化にブレーキがかかってしまう」と政府のやり方を批判しました。
最後に、「デジタル化は進めなければならない」が、政府への信頼と個人情報保護、セキュリティの強化が不可欠であり、「不安払拭なくしてデジタル化なし」「個人情報は政府のものではなく皆さんのもの」と強調し、「個人情報や国民の権利を守るデジタル国家を目指していきたい」とお伝えし、挨拶を終えました。