2023年11月09日
【政調会長会見】「給与の自主返納みたいな姑息な手段ではなく、わが党の法案に賛同をしてほしい」長妻務調査会長
※ 動画はコチラ
長妻昭政務調査会長は11月9日、国会内で記者会見を開き、(1)「特別職の国家公務員給与引き上げ法案」への党修正案(2)鈴木財務大臣「減税の原資はない」発言(3)神田財務副大臣の税金滞納疑惑(4)大阪万博費用3度目の増額の有無(5)海上自衛隊セクハラ被害問題――等について発言しました。
(1)「特別職の国家公務員給与引き上げ法案」への党修正案
昨日11月8日から審議入りした「特別職の国家公務員給与引き上げ法案」に対し、立憲民主党は修正案を提出する方向である旨を述べました。修正案は、総理大臣や国務大臣など政務三役、2025年開催の大阪万博の政府代表の給与・賞与の据え置きおよび国会議員の期末手当を据え置くといった内容です。一部の報道において立憲民主党の修正案により特別職である自衛隊の給与が上がらなくなると伝えられていることについて、間違いであると指摘しました。同法案自体に対しては、「実質賃金が18カ月連続マイナス。物価を上回る給与アップが実現していないのに、なぜ国会議員や総理大臣等が先取りをして実質賃金を上回るような賃上げを実現できてしまうのか」と疑問を呈し、「給与の自主返納みたいな姑息な手段ではなく、わが党の法案に賛同をしてほしい」と力を込めました。
(2)鈴木財務大臣「減税の原資はない」発言
岸田総理が「税収増を国民に還元する」と打ち出した所得減税について、鈴木財務大臣が11月8日の衆院財務金融委員会で「過去の税収増はすでに支出されており、減税の原資はない」という認識を示したことについて、長妻政調会長は真っ当な答弁であると評価し、「還元という事実と違うことを一国の総理が何度も繰り返すのは非常に不謹慎だ」と批判しました。
(3)神田財務副大臣の税金滞納疑惑
長妻政調会長は、神田財務副大臣の税金滞納疑惑にも触れ、政務三役の不祥事について「これで3人目。適材適所と総理はおっしゃっているが、私に言わせたら不適材不適所」と批判し、神田財務副大臣に対して「疑惑の段階だが、いずれにしてもきちんとした説明がない限り責任は免れないのではないか」と述べました。
(4)大阪万博費用3度目の増額の有無
中谷一馬衆院議員が昨日11月8日、衆院の内閣委員会の質問において、「大阪万博費用の3度目の増額はないのか」との問いに対して、官房長官が「現時点では考えてないが何らかの要因で発生し得る可能性が全くないわけではない」と答弁したことについて、長妻政調会長は、「3度目についても、非常にゆるい発言しかできない」と問題視しました。2005年に開催された愛知万博では、費用が相当膨れ上がってしまう状況になったが、関係各所の協力で当初の予算に収まった成功例を出し、「出来ることはまだあると思っている。しっかり取り組んでいただきたい」と述べました。
(5)海上自衛隊セクハラ被害問題
海上自衛隊の女性自衛官に対するセクハラ被害問題については、「五ノ井さんの件があった直後で、未だに改善が全くされていない」と強い危機感を示したうえで、セクハラの加害者が停職10ヵ月、被害者が面会を拒否したにもかかわらず面会をさせた上官は停職3カ月の処分を受けたことについて、「報告書を書かずに第三者も入れず、中身をはっきりさせないまま、こういった処分を課して果たしてそれでいいのか。全容解明をして本気で膿を出してもらいたい」と述べました。