写真日記

2023年11月09日

全国知事会より、「参議院選挙における合区の解消」について要請を受け、意見交換

長妻昭政務調査会長、田名部匡代参院幹事長は11月9日、国会内で全国知事会より、「参議院選挙における合区の解消に関する決議」(PDF参照)について要請を受け、意見交換を行いました。

要請は、令和7(2025)年の参議院選挙に向けて、国政に地方の意見をしっかりと反映させ、各地方の実情に合った施策の実現を図るため、「合区の確実な解消」を強く求めるものです。要請には、全国知事会総合戦略特別委員会委員長の伊原木隆太岡山県知事、亀井一賀鳥取県副知事、井上浩之高知県副知事、大谷幸生島根県東京事務所長らが出席しました。出席予定の後藤田正純徳島県知事は急遽地元に戻ることになり、参加できませんでした。

まず伊原木委員長が決議の内容を説明し、「合区は関係4県だけの話ではなく、他の県も明日はわが身と捉え、全国的に放っておけない問題と考える知事が多くいる。平成28(2016)年に合区が決まって以降、投票率が落ちる、関心が薄れるといった問題が生じている。難しい問題であることはわかるが、合区の解消に向けて、何らかの措置を講じていただきたい」と述べました。

同席した関係3県からは、「島根県と併せて東西300キロで、くまなく回るのが困難。投票率が低下している。最高裁の判決では、合区によって生じる選挙への関心や投票率の低下という課題が初めて指摘され、少しステージが上がってきた」(鳥取県)、「先日の補欠選挙での投票率は、候補者の出た高知県でも40.75%、徳島県は23.92%、トータル32.16%となった。候補者の顔が見えず、負のスパイラルになっている」(高知県)、「かつては投票率が60%を超え全国1位だったが、令和元(2019)年選挙では6位まで落ちた。東西300キロは東京から愛知に行ける距離だ。離島の隠岐に行った候補者は5名のうち1名だけで、候補者と有権者がふれあう機会の減少が投票率の低下につながっている。連携を進めているが両県で利害対立した案件の対応の困難性もある。合区が拡大した場合、一層人口が少ない県の声が届きにくくなる」(島根県)など、合区の弊害の実情が訴えられ、合区の解消が強く求められました。

要請を受けて、長妻政調会長は、「高知・徳島の補欠選挙の応援に行ったが、徳島県の投票率にショックを受けた。『うちには関係ない』『二人とも高知の人でしょ』といった有権者の反応に、民主主義としてどうなのかと強く感じた」「政策集では、『参議院では、合区を解消し、各都道府県選挙区で議員が選挙されるよう、選挙制度の抜本的な見直しを行います』と訴えており、与党ともしっかり着地していきたい」などと述べました。

田名部参院幹事長は、「参議院改革協議会でいろいろと議論をしている。参議院改革をどうするか、参議院のあり方や存在意義と一体的に議論していかなければならない」などと述べ、「本当に難しい課題だが、使命感を持って積極的に改革協議会の中で各会派と議論していく」と強調し、意見交換を終えました。

20231109参議院選挙における合区の解消に関する決議.pdf