国会質疑

2014年02月24日

2014年2月24日(月) 予算委員会で質疑に立ちました

※動画 ※パネル ※資料
 衆院予算委員会で2014年度予算に関する集中審議(「復興・災害・行革等)が24日に開かれ、民主党の3番手として、ながつま昭は(1)違法未加入年金(2)GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)改革、年金積立金の運用(3)派遣労働者の労働災害――を取り上げて安倍総理に質問しました。
 厚生年金の未加入問題では、「年金の執行に関し現在残っている最大の問題の一つ」として、ながつま昭は、会社が事業主負担を免れようとして、あるいは失念してルール上厚生年金の加入対象である勤労者を加入させずに国民年金となっている『違法未加入年金』の疑いがあるケースが多いと指摘。厚生年金への加入を求めたところ、会社から「給料から事業主負担分を引いて構わないのなら認める」と言われたという自身が直接聞いた話や、国民年金の加入者のうち未納が多いのは自営業者よりも会社で働いているにもかかわらず国民年金に入っている非正規労働者や正社員が多い実態にも触れ、「サンプル調査をしてどれだけの人が厚生年金に入れてもらえていないのか、規模をはっきりさせることが必要」と求めました。
 田村厚労大臣は、サンプル調査ではなく定期的にやっている国民年金の被保険者の実態調査のなかに新たな項目を導入し実態を把握していくと答弁。安倍総理も「厚労大臣に厚生年金の適用促進に取り組むよう指示をしたい」と答えるに留まった。
 GPIF改革では、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)での基調講演で、「日本の資産運用も大きく変わるだろう。1兆2千億ドルの運用資産を持つGPIFはポートフォリオの見直しを始め、フォワード・ルッキングな改革を行う。成長への投資に貢献することとなるだろう」と発言した真意を安倍総理に質問。安倍総理は、「フォワード・ルッキングな改革とは、日本経済全体がデフレから脱却しつつあるなかで年金積立金の運用についても今後の賃金、物価の上昇を視野に入れた改革を行うということ」「GPIFのポートフォリオの見直しについては、機動的に対応していくとともに分散投資を進めるために運用対象の多様化についても検討していく必要がある」などと答えました。
 運用対象の多様化に向けては、内閣府が120兆円の厚生年金、国民年金の新たな運用対象として不動産投資やインフラ投資、コモディティ(商品先物取引)投資などを検討すべきとの方針を決定したことを問題視。GPIFの三谷隆博理事長も「基本的には分散投資は進めていく方向性は共有している」としたうえで、「コモディティは商品の特性に応じて大きな価格変動を示す特徴を有している。こうした特徴を踏まえ、年金積立金の運用は被保険者の利益のために行うという厚生年金保険法の規定に照らして妥当かどうか十分検討して判断していく」との認識を述べました。
 ながつま昭は、国民の年金の運用については「株の運用比率を上げるように」との答申が出ている一方、国家公務員はそのリスクを懸念して国内株式、外国株式の比率ともに国民の半分以下であるとも指摘し、「国家公務員の年金は安全第一で、一般国民の年金はそうではないということは絶対やめていただきたい」と強く求めました。