国会質疑

2014年05月09日

2014年5月9日(金) 認知症の行方不明者が昨年1万人突破 初めて明らかに

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 本日、厚生労働委員会が開催され、ながつま昭は認知症対策を中心に質問をしました。
 これまで警察庁によると、認知症が原因で行方不明になったとの届出が、一昨年2012年に9607人分あり、そのうち死亡者が359人に上ることが明らかになっています。
 本日初めて、明らかになったのは、昨年2013年の暫定値です。警察庁によると、認知症が原因で行方不明になった方は1万300人(概数)で、はじめて1万人を超える見込みです。前年比で7%増となっています。
 ながつま昭は、警察庁に対し、厚労省や地方自治体をはじめとした関係機関と連携して対策を進めるよう要請しました。
 認知症予防に向けた運動プログラムとして独立行政法人長寿医療センターが進めている取り組みの一つに『コグニサイズ』があります。
 『コグニサイズ』は運動と認知トレーニングを組み合わせた新しい運動方法で、足踏みやステップをしながら3の倍数で、手を叩くなど、運動しながら頭を使うことを中心としたトレーニングです。
 長寿医療センターの鈴木隆雄所長によると、『コグニサイズ』は認知症予防に効果があることが認められているとのことでした。
 現在審議している医療・介護総合推進法案では、従来、介護保険の予防給付でサービスを受けることができる要支援1,2の方の訪問介護と通所介護が、介護保険給付からはずされて、地方自治体が担う事業に移管されます。
 ながつま昭は、この『コグニサイズ』はもちろんのこと、認知症予防に効果がある取り組みについては、国が主導して全国に広げていく必要があることを訴えました。
全国一律で最低限の認知症予防を進めるためには、現行の介護予防給付を通じて進めるべきであり、それぞれの自治体は、介護予防給付に上乗せして独自の取り組みをしていただくことが効果的です。
 認知症は初期の対応が非常に大事です。初期に適切な対応をすれば、認知症になることを防ぐことができます。その点で要支援の方に対する認知症対策は、これまで以上に強化すべきであり、主に地方自治体ごとの事業だけに委ねるといったことには非常に懸念を抱いています。
 認知症の予防に力を入れなければ、本人の負担はもちろんのこと、家族、財政、社会の負担も増えてしまいます。目先の経費削減が、かえって高くつくとなりかねません。引き続き、粘り強く取り組んでまいります。