2015年03月15日
2015年3月15日(日) 「フードバンク山梨」を訪問しました
ながつま昭は、本日、山梨県南アルプス市を訪れ、NPO法人「フードバンク山梨」(米山けい子理事長)の活動を視察し意見交換しました。
同法人は、「日本の食料自給率は40%と低いにもかかわらず、食料廃棄量は年間200万トン(おおむね国民1人1日あたり1食相当分)」という状況を受け、『もったいない』発祥の国として、食糧が無駄なく消費されることを目的に、2008年に設立されています。
理事長ら運動を支える方々は、「消費者は箱の少しつぶれたものや形の悪い野菜、賞味期限の近い食品について過剰と思える完璧さを求めています。その過剰な完璧さのために膨大な無駄が生じ、食品として食べられるものまで廃棄されている現実があります。フードバンクはそのような食品を、企業などから寄付してもらい、必要としている施設や団体、困窮世帯に届けています」と活動の内容を説明されました。
フードバンク活動推進のメリットとして(1)子どもの貧困対策(2)母子家庭支援(3)高齢者支援(4)企業のCSR促進(5)食品ロスの削減(6)NPO活動の推進などがあげられ、また活動が地域に密着していることで、行政の目の届かない事案の解決にも役立っているようです。一方、4月に施行される「生活困窮者自立支援法」との関係が整理されておらず、関係者の懸念になっています。食料支援について利用者の声も寄せられ、「フードバンクの支援を受けるまでの2カ月間は思い返したくない。子どもと1つのラーメンを半分にしたり、非常食の缶詰を食べた。フードバンクを利用してから子どものお菓子やジュース、そして野菜、調味料も頂き、子どもに食事を作ってあげられた。感謝の気持でいっぱいです」などと切実な内容です。子どもの貧困が、食生活の悪化に直結しているという事実を示しています。
ながつま昭は、「単に困窮者に食料品を届けるだけではなく、手書きの手紙を同梱してコミュニケーションを図っているなど、心の交流もしている。たいへん参考になった」と述べました。