日々の活動(旧)

2016年02月21日

2016年2月21日(日)【福井】長妻代表代行が「共生社会創造フォーラムin福井」に参加

※共生社会創造本部中間とりまとめ資料

 長妻昭代表代行は21日、福井県越前市で開かれた「共生社会創造フォーラムin福井」で党共生社会創造本部の「中間取りまとめ」を報告し、出席者らと意見交換した。

 同フォーラムでは長妻代表代行の報告に先立ち、同県あわら市で「子ども食堂まる」を運営するあわら敬愛こども園の渡邉一幸園長、越前市の児童養護施設「一陽」の橋本達昌統括所長、越前市こども福祉課の笹田和子副課長が、それぞれが行っている子どもに対する支援の取り組みを紹介した(取り組みについては別記事参照)。

 長妻代表代行は、これら各団体の取り組みについて、「今日の会は、私が皆さんにお伝えするというより、皆さんから私が勉強させていただく会のように感じている」と感想を述べ、「このような先進的な取り組みを取り入れ、いい政策を作っていきたい」と決意を述べた。また、格差拡大に関して「全世界の人口72億人の下位36億人が保有する資産は、上位62人の資産と同等」という国際NGO「オックスファム」の調査報告を紹介し、民主党が共生社会の実現を掲げる背景には、こうした格差拡大に歯止めをかけるという思いが込められているとした上で、「中間取りまとめ」に盛り込んだ民主党の考え方を説明した。

 フォーラムの冒頭には、党福井県連代表の山本正雄県議が主催者を代表してあいさつに立ち、「(共生社会の実現は)民主党の政策の神髄になるものであり、今日のフォーラムは北信越ブロックとして、また福井県連として、そうした政策を広めていく第1歩にしたい」と述べた。司会は三田村輝士越前市議が務めた。フォーラムには世代や性別の異なる100人を超える人々が参加し、意見交換では、子どもの貧困の問題だけではなく、働き方の問題や寄付税制の問題、男女共同参画の問題など、幅広い話題が示され、共生社会の実現に対する関心の高さを物語った。

 また、フォーラムには、今夏の参院選の福井選挙区からの候補者を予定している連合福井の横山龍寛(よこやま・たつひろ)事務局長も参加し、これまで労働者福祉協議会を通じて労働者の相談に応じてきた実績を紹介しつつ、今日の主な話題が子どもの貧困問題であったことから、「これまで多くの労働者の相談を受けとめてきた自負があったが、『子どもたちの相談は聞いていない』と気づいた。また、『福井は子どもの貧困率が低い』と聞いて一度はほっとしたが、貧困率が低いからこそ、そういう支えのない子どもたちの生きづらさにも気づかされた。『貧困率が低いといって、ほっとしたらあかんな』と。孫の送り迎えをする近所のおじいちゃんを見て心を痛めている子どもがいるということを受け止めて、まずは子どもたちの声を聞くこと、これが大事だ」と感想を述べ、これからの政策づくりに意欲を示した。

 最後に、同県連幹事長の辻一憲県議がフォーラムを締めくくり、北信越ブロックを代表して福井県で開催できたことに感謝を述べた上で、昨年、福井県連として力を入れて生活困窮自立支援に関する実態調査や視察、議会活動に触れ、「調査をして議会で取り上げ、さらに議員と多くの県民とで考え、それを党本部につなげ、政策の実現に地道に取り組んでいく。これが政党の一つのあり方だと思う。これからもそうした県連を目指し、党本部と力を合わせていく」と力を込めた。

●終了後の記者団の取材

 長妻代表代行はフォーラム終了後、記者団の取材に応じた。記者団から、安倍総理が「民主党は左」と批判している様子をどう見るかと問われ、「安倍総理の右・左の位置づけが今までと違う。自分勝手に右・左の定義を作って、自分自身を真ん中におけば、たいていの人が左になるのでは」と、立ち位置の偏りを皮肉った。

 また、安倍政権の「同一労働同一賃金」や「介護離職ゼロ」を「(民主党の政策への)抱きつき」と評し、「しかし根本の哲学はまったく違う。その考え方の違いを多くの人に理解してもらうために全国で説明している」と、フォーラムの全国開催の意義を強調した。

 参院選に関して、共産党が1人区の候補者を取り下げる動きが出始めていることから、福井県選挙区での見通しを問われ、「共産党との関係は各地域でそれぞれに事情が違う」と前置きした上で「福井は自民党の強いところなので一騎打ちに持ち込んでいかないと勝機が出ないというのはどの野党も分かっていると思う。1本化できればありがたい」と期待感を示した。